黒岩剛仁(くろいわ・たけよし)
1959(昭和34)年、大阪府吹田市生まれ。小学で2回、中学と高校で1回ずつ転校を経験。高校1年時の国語の授業で短歌と出会い、作歌を始める。その際、『論語』「子路第十三」の「剛毅木訥近仁」から取り、短歌に関わる名を「剛仁(たけよし)」とした。
早稲田大学第一文学部日本文学専攻の授業で、佐佐木幸綱先生を知る。先生が短歌欄の選者だった投稿誌「抒情文芸」に作品
が掲載されたことをきっかけに「心の花」入会。現在、編集チーフ兼選歌委員。創刊110年記念号、通巻1400号、創刊120年記念号などを責任者として編集。
2002(平成14)年に第一歌集『天機』、2006(平成18)年に第二歌集『トリアージ』刊。2019(令和元)年に刊行した第三歌集『野球小僧』で、第24回若山牧水賞を受賞。
2020(令和2)年より日本歌人クラブ中央幹事、2023(令和5)年より日本歌人クラブ会長。他に、現代歌人協会、日本文藝家協会会員。
新任のご挨拶
日本歌人クラブ会長 黒岩剛仁
世界的な新型コロナウイルス禍、ロシアによるウクライナ侵攻など、個人の力では如何ともしがたい事柄に接し、日本歌人クラブ会員の皆様も心穏やかならざる日々をお過ごしのことと存じます。
そのような中、定期総会に関する諸事につきまして、ご協力いただきましたことを心より御礼申し上げます。
中央幹事の任期及び会長の改選の年に当たり、会則に則っての選挙の公示、立候補を経て、別掲の通り9名の新中央幹事が決定。その互選により、私が会長の任を務めることとなりました(その後、推薦による中央幹事5名も決定しました)。会長という職責を果たすには、中央幹事を1期務めただけの身では、余りに経験不足、力量不足は否めませんが、高校1年時より親しんできた〈短歌〉への恩返しのつもりで、日本歌人クラブの発展のために力を尽くす所存です。
力を合わせてくれる今期の中央幹事は、4名が新任であり、全体としてかなり若返りました。その若さを武器とし、75年を超える日本歌人クラブの歴史を次代に繋ぐべく、全員で取り組んで参りたいと思います。
引き続き、ご支援を賜わりますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
令和5年5月27日 黒岩剛仁
日本歌人クラブの皆様へのご挨拶
日本歌人クラブ顧問・名誉会員 藤原龍一郎
猛威をふるったコロナ禍も、ようやく、収束の兆しを見せ始めて来ました。各地の短歌の会も、少しずつリアルなかたちでの実施が増えてきているようです。
日本歌人クラブ南関東ブロックの大会も5月14日に横浜で開催され、百人を超える会員の方たちが参加し、盛況のうちに終了いたしました。久しぶりに顔を合わせた仲間たちとの談笑に花が咲き、
やはり、短歌というのは一座を共にすることに大きな意味がある「座」の文学なのだなという思いを新たにしました。
5月27日には明治神宮参集殿で、4年ぶりの日本歌人クラブ総会が開催され、各ブロック長、県代表幹事の皆様とも、久しぶりに顔を合わせることができ、嬉しい限りでした。
この総会を以て、私は会長を退任させていただくことになりました。中央幹事1期、会長1期と6年間、無事に勤めさせていただきましたことに感謝申し上げます。新しい会長の黒岩剛仁さん始め、新たに中央幹事に加わっていただいたメンバーは世代的にも若い方が多く、組織としてもリフレッ
シュし、たいへんに希望の持てる状況だと思います。会員の皆様には、新体制での日本歌人クラブの発展に、ご期待いただくとともに、一層のご協力をお願いいたします。
短文ではありますが、会長退任のご挨拶とさせていただきます。
皆様の今後の益々のご活躍を祈念致します。
令和5年5月27日 藤原龍一郎